自律分散協調論

担当者:村井 純・徳田 英幸
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科
月曜日4限 2000年度春学期 2単位

1.主題と目標

社会、組織や情報環境において、分散された自律系を主体としたシステム構築が進んできている。ここでは、このような自律分散型のシステムが、個々の構成要素の自律性とそれらの間の協調を基盤に、全体として、機能、性能、信頼性を向上していくシステムの概念、技術、方法、そして、その意味について学習する。学習は、実際のシステム例を対象に各システムの分析、評価を行なう方法で進める。

2.授業概要

授業は、いろいろな分野で活用されてきている自律分散協調システムの性格や特徴などを理解するための総論と、次世代情報システムとして利用されてきている自律分散協調システムを構築するための基本的なメカニズムを学ぶ各論に分かれている。
最初の総論において、様々な分野で利用されてきている自律分散協調システムの性格や特徴を理解し、実際のシステム例として、生物学的システム、工学的システム、社会学的システムなどに関して考察する。
生物学的システムに関しては、生物群の協調、競合、生体機能、生体組織、人工生命体モデルなどを学ぶ。工学的システムに関しては、並列分散システム、ネットワーク、オブジェクト指向モデル、グループウェアなどを学ぶ。社会学的システムに関しては、情報ハイウェイ社会、分散型都市、仮想企業体、社会組織モデルを学ぶ。
各論においては、情報システムにおけるいろいろな自律分散協調システムを例にとり、これらを構築する上でもっとも基本的な分散コンピューティングのパラダイムであるクライアント/サーバモデル、並行オブジェクト指向モデル、分散エージェント/マルチエージェントモデルに関して学ぶ。また、多くの自律分散協調システムにおいて使用されている自律分散利用協調アルゴリズムに関して代表的な分散アルゴリズムを学び、人々の知的協調作業を支援するシステムとしての協調作業支援システムに関して議論する。

3.授業計画

4.教材

必要な資料は、授業の際に提供する予定である。総論的な資料の参考としては次のものがある。

また、工学的システムおよび情報システムに関する参考文献としては、次のようなものがある。

5.その他(提出課題・試験・成績評価の方法・履修上の注意等)

演習問題と学期末レポート